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ピカソの相続税

芸術家ピカソ
みなさんピカソはご存知ですよね。
パブロ・ディエゴ・ホセ...とものすごく長い本名を持つことで有名なあのピカソです。
今年はピカソの生誕125周年にあたるそうです。
ピカソの作品を扱ったパリにあるピカソ美術館はよく知られていますが、このピカソ美術館にある作品は、ピカソが亡くなった際に遺族が支払った相続税というのをご存知でしたか。

相続税とピカソ美術館
世界一のコレクターとピカソ自身が言っていたとおり、1973年に亡くなったピカソの遺族には膨大な作品が残されました。
ピカソが亡くなる5年前、フランス政府は新しい相続税法を施行し、その中には相続税の支払方法として、例外的に芸術的に価値のある作品について物納が認められるという内容を含むものでした。
ピカソの相続人はその作品に係る多額の相続税を現金で納めることができず、その作品の中から約3,600点が国に納められ、ピカソ美術館が設立されたということです。

芸術の国を訪れた際には...
その後、ピカソの2番目の奥さんであるジャクリーヌが亡くなり、彼女の希望により新たに約400点がピカソ美術館に加わりました。
貴重な美術作品を流出させずに保護する目的があったとはいえ、まさにピカソの死に備えた税制改正だったようですね。
結果、これだけのピカソ作品が国外に流出せずに国の管理下で一ヶ所に集まることになったのですから、その入場料収入などの効果を考えてもさすが芸術の国!です。
フランスを訪れた際には、ピカソの相続税をぜひごらんになってみてはいかがですか。

2006 年11 月20 日(月)