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憲法違反か合憲か 後から作った法律で課税

日切れ法案が話題になっているが
衆参ねじれ国会でガソリン国会などの異名がつけられて話題の焦点となっている日切れ法案は、3月31日までに国会通過しなければ、4月1日以降ただちに日切れ関連のガソリンや軽油や酒税品 登録免許税の代金価格に変動が生じます。
もし1ヶ月後に国会通過となった場合4月1日に遡って課税するということが可能かといえば、そんなことは国民が許さないし、マスコミも大騒ぎすると思います。

裁判所の大勢はそこまで時代順応ではない
後からの改正が、土地の譲渡についてだったら遡っての課税は許されるか。
1月29日、福岡地裁は初めて「租税法規不遡及の原則に違反し 違憲無効」として遡及課税処分を取り消しました。
ところが同じ争点での税金裁判で東京地裁は2月14日相変わらず合憲との判断を下しました。両訴訟ともそれぞれ福岡高裁・東京高裁に控訴されました。
両高裁でまた、違憲・合憲と割れる可能性があります。

話題にならないと遡及されてしまう
話題となり関心が高く関係する国民が多数に上る時は、国も裁判所も臆病で課税を強引にはしません。
しかし当事者が少数で声が小さかった平成16年改正では強引な課税を遠慮なく実行しました。
法律で定めずして課税できない、との憲法原則について@平成15年12月17日の「自民党税制改正大綱」で公表していたからA売り急ぎが出て地価下落が起きるから、遡及課税は許されるという理由のようです。

東京地裁はやはり変
自民党が言えばそのまま法律になるのは確実なのだから事前周知があったことになるとかという判決理由は、やはり変です。
法律を作るのは自民党ではなく、国会なのですから。
地価下落防止が公共の利益で、そのためには少数の国民の不利益は蔑にされてもよい、という判決理由も変です。地価下落防止がなぜ公共の利益なのでしょうか。
法律による課税の原則は、自分の税負担の予測ができることのための原則といわれています。法律ができる前に「できる法律を予測して国民が自分の課税負担予測をし得る」なんて、国民レベルを高く見すぎています。

2008 年3 月28 日(金)