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離婚時年金分割の誤解と真実

あまり知られていない「熟年離婚と年金分割」の真実
平成19年4月より離婚時の年金分割制度が導入され、マスコミでも話題になっていましたが、実は案外と知られていない事実が潜んでいます。それは、

@ 分割されるのは婚姻期間部分の保険料納付記録であり、分割割合は
  上限50%。

A 平成20年4月以降の第3号被保険者期間については自動的に50%分割。

B 婚姻期間中、被扶養配偶者に厚生年金加入期間があるとその期間も分割。

C 原則、離婚後2年以内に請求すること。

では、具体例を1つ。

平成19年4月に離婚、婚姻期間30年、夫は会社に40年勤務し、厚生年金が月12万円(平均受給額)で賃金変化を考慮せずに計算すると、分割対象は12万円のうち婚姻期間部分(30年)の9万円。このうち上限50%で分割された場合には45,000円となります。
この分割割合は当事者双方の合意が必要とされ、合意が得られない場合には裁判手続となり、裁判所による分割割合の決定を受けています。
実際に分割するには、標準報酬改定請求をしなければなりません。
ちなみに、婚姻後に厚生年金加入期間があった妻の中には、自分の年金は満額保障され、夫の年金の50%が上乗せされると誤解されている方もいるようですが、妻の分も分割対象になります。

【分割の請求手続き方法】
請求書に必要事項を記載し、請求する方の現住所を管轄する社会保険事務所に対して提出します。

☆ 分割の請求手続きに必要な添付書類☆

・ 年金手帳、国民年金手帳又は基礎年金番号通知書
・ 戸籍謄本若しくは抄本又は住民票
・ 公正証書等の按分割合を定めた書類等

2008 年3 月18 日(火)